当事業年度における我が国経済は、皇位継承やラグビーワールドカップの盛り上がりの一方で、一昨年に続く大規模な自然災害による、広範囲に及ぶ被害のため復興も困難な状況が影を落としました。海外の情勢では、米中貿易摩擦問題の影響で中国経済の減速は明らかとなり、東アジアの貿易にも影響が見えました。欧州は英国のEU離脱問題で揺れ、EU加盟国内の保護主義化の中で低成長が続きました。米中首脳間の合意により米国の株価が史上最高値を更新するなど、好転の兆しも見えましたが、全体としては不透明感、不安定感の中、景気が緩やかに減速した一年でした。
フォーム印刷業界におきましては、新元号の制定のほか、統一地方選挙、参議院選挙、消費税率の引き上げなど、特に公的機関向けに一時的な追い風もありましたが、ビジネス・スタイルのペーパーレスにも一段と拍車がかかり、特にBtoCの分野で紙による通知物の送付量自体が激減しました。
このような情勢のもと、公的機関の案件の取り込みと、人手不足や業態改革に伴うアウトソーシングの動きを捉え、紙による通知物と紙に代わるものとの一括受注を図り、売り上げの確保に努めました。
製造部門におきましては、高機能プリンターを更新したほか、一層の省力化・人員配置の効率化に努めました。
また、セキュリティ委員会を通じて、サイバー攻撃対策などの情報セキュリティ対策を強化すると共に、法令遵守、内部統制、ISO、個人情報保護の諸活動を通じて各製造工程の質的な見直しを図り、社員教育を繰り返し行いました。
以上のとおり、営業・製造・管理各部門においてそれぞれの体質強化策を推進してまいりました結果、売上高7,410百万円(前期比7.7%増)、経常利益424百万円(前期比133.0%増)、当期純利益295百万円(前期比118.6%増)となり、前事業年度に比べ増収・増益となりました。
主要な経営指標
回 次 | 第50期 | 第51期 | 第52期 |
決算年月 | 2017年12月 | 2018年12月 | 2019年12月 |
売上高 | 7,101百万円 | 6,881百万円 | 7,410百万円 |
経常利益 | 207百万円 | 182百万円 | 424百万円 |
当期純利益又は 当期純損失(△) |
△49百万円 | 135百万円 | 295百万円 |
資本金 | 798百万円 | 798百万円 | 798百万円 |
発行済株式総数 | 5,815,294株 | 5,815,294株 | 5,815,294株 |
総資産額 | 9,462百万円 | 9,237百万円 | 9,574百万円 |
自己資本比率 | 73.3% | 73.6% | 73.2% |
1株当たり配当額 | 23円 | 18円 | 23円 |
1株当たり当期純利益金 額又は 1株当たり当期純 損失金額(△) |
△8円53銭 | 23円36銭 | 51円07銭 |
配当性向 | − | 77.1% | 45.0% |
(注) | 1. | 第50期の1株当たり配当額には、創立50周年記念配当5円を含んでおります。 |
2. | 第50期の配当性向については、当期純損失のため記載しておりません。 | |
3. | 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当事業年度の期首から適用しており、前事業年度については、遡って適用した後の指標となっております。 |