当事業年度における我が国経済は、前年に続き新型コロナウイルスに翻弄された1年でした。東京2020(オリンピック・パラリンピック)がほぼ無観客ながらも1年遅れで開催され、日本代表選手の活躍で盛り上がりを見せる中、「巣ごもり需要」に対応するニュービジネスが話題となり、業績を回復する企業が増えました。年初の米国新大統領の就任に始まり、わが国やドイツでは新首相が就任する一方で、ロシアや中国の政権長期化とともに対立構造が深まり、世界的な物流や半導体の需要急増、エネルギー資源の高騰など、新しい経済局面を迎えました。
フォーム印刷業界におきましては、特に公的部門で新型コロナワクチン接種券関係の特需が生じましたが、テレワークやオンライン会議が日常化するニュー・ノーマルの中でビジネス・スタイルのペーパーレスにも一段と拍車がかかりました。
このような情勢のもと、当社は営業部門におきましては、特に新型コロナワクチン接種関係の公的需要の取り込みに注力し、接種券の印刷発送以外にも、コールセンター業務と連携した予約システムの一括受注を図り、売上の拡大に努めました。
製造部門におきましては、様々な感染症予防対策を講じて生産力を維持しつつ、一層の省力化・人員配置の効率化に努めました。
また、セキュリティ委員会を通じて、サイバー攻撃対策などの情報セキュリティ対策を強化すると共に、法令遵守、内部統制、ISO、個人情報保護の諸活動を通じて各製造工程の質的な見直しを図り、社員教育を繰り返し行いました。
以上のとおり、営業・製造・管理各部門においてそれぞれの体質強化策を推進してまいりました結果、売上高9,565百万円(前期比31.8%増)、経常利益1,229百万円(前期比173.5%増)、当期純利益819百万円(前期比131.1%増)となり、前事業年度に比べ増収・増益となりました。
主要な経営指標
回 次 | 第52期 | 第53期 | 第54期 |
決算年月 | 2019年12月 | 2020年12月 | 2021年12月 |
売上高 | 7,410百万円 | 7,256百万円 | 9,565百万円 |
経常利益 | 424百万円 | 449百万円 | 1,229百万円 |
当期純利益 | 295百万円 | 354百万円 | 819百万円 |
資本金 | 798百万円 | 798百万円 | 798百万円 |
発行済株式総数 | 5,815,294株 | 5,815,294株 | 5,815,294株 |
総資産額 | 9,574百万円 | 9,520百万円 | 10,798百万円 |
自己資本比率 | 73.2% | 75.7% | 73.2% |
1株当たり配当額 | 23円 | 23円 | 35円 |
1株当たり当期純利益金額 | 51円07銭 | 61円32銭 | 142円39銭 |
配当性向 | 45.0% | 37.5% | 24.6% |