当事業年度における我が国経済は、繰り返す新型コロナウイルスの感染拡大に加え、大きな環境変化に直面する1年でした。感染拡大の一時的な収束と感染症対策の常態化により、業績が持ち直す企業が増えるなど、経済が緩やかに回復する兆しを見せる一方、資源・エネルギー高や円安による輸入品価格の高騰を背景とした国内の物価上昇は、今後の懸念材料となっています。また、海外においても、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、米国、欧州、中国、ロシアを取り巻く環境が深刻さを増すなど、国内外ともに先行きに対する不透明感が増す状況となっています。
フォーム印刷業界におきましては、特に公的部門で新型コロナワクチン接種券関係の特需が継続しましたが、テレワークやオンライン会議が日常化するニュー・ノーマルの中でビジネス・スタイルのペーパーレスにも一段と拍車がかかりました。
このような情勢のもと、当社は営業部門におきましては、引き続き新型コロナワクチン接種関係の公的需要の取り込みに注力し、接種券の印刷発送に加え、コールセンター業務と連携した予約システムの一括受注を図り、売上の拡大に努めました。
製造部門におきましては、様々な感染症予防対策を講じて生産力を維持しつつ、一層の省力化・人員配置の効率化に努めました。
また、セキュリティ委員会を通じて、サイバー攻撃対策などの情報セキュリティ対策を強化するとともに、法令遵守、内部統制、ISO、個人情報保護の諸活動を通じて各製造工程の質的な見直しを図り、社員教育を繰り返し行いました。
以上のとおり、営業・製造・管理各部門においてそれぞれの体質強化策を推進してまいりました結果、売上高11,994百万円(前期比25.4%増)、経常利益1,975百万円(前期比60.7%増)、当期純利益1,272百万円(前期比55.3%増)となり、前事業年度に比べ増収・増益となりました。
主要な経営指標
回 次 | 第53期 | 第54期 | 第55期 |
決算年月 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 |
売上高 | 7,256百万円 | 9,565百万円 | 11,994百万円 |
経常利益 | 449百万円 | 1,229百万円 | 1,975百万円 |
当期純利益 | 354百万円 | 819百万円 | 1,272百万円 |
資本金 | 798百万円 | 798百万円 | 798百万円 |
発行済株式総数 | 5,815,294株 | 5,815,294株 | 5,815,294株 |
総資産額 | 9,520百万円 | 10,798百万円 | 11,880百万円 |
自己資本比率 | 75.7% | 73.2% | 75.1% |
1株当たり配当額 | 23円 | 35円 | 50円 |
1株当たり当期純利益金額 | 61円32銭 | 142円39銭 | 220円99銭 |
配当性向 | 37.5% | 24.6% | 22.6% |